上智大封じ、初戦突破 サッカー部

 昨年の12月10日、立正大学サッカー場において、新人大会2回戦、対上智大戦が行われた。本学は昨秋のリーグ戦で1部昇格を達成。現在も成長中のチームである。優勝への想いを胸に秘め、選手たちはピッチに立った。
 本学は開始直後から、激しい攻撃で上智大のディフェンスを突破しようとする。しかし、相手も伸び盛りのチーム、本学のすばやい動きにも、すぐさま対応してきた。
 川上雅大選手(物2)のシュートは、惜しくも枠の外に。さらに、鈴木圭介選手(営1)のフリーキックも相手GKに阻まれる。シュートまで運ぶものの、なかなか得点には結びつかなかった。
 互いに譲らない攻防が続いたが、試合の転機は前半20分に訪れた。センタリングからゴール前にボールがこぼれたところを、中上正朗選手(法1)が蹴り込む。相手は必死にクリアを試みるが、ボールはゴールラインを割る。本学は待望の先制点を挙げた。
 こうなると、流れは一気に本学へ。FW陣が精力的に攻めていく。持ち前の強烈なシュートで何度も相手を脅かした。また守備では、キャプテンの佐藤龍備選手(営2)を中心にディフェンスラインを固め、相手の動きを封じる。この後、得点を奪うことはできなかったが、終始本学ペースのまま、前半を1―0で折り返した。
 後半も緊迫した試合展開となり、両者の競り合いは一層激しさを増していく。なんとか追加点が欲しい本学は、緻密なパスで相手を翻弄し、揺さぶりを掛けていった。
 そんな中、後半39分にチャンスが到来する。ゴール前に走りこんだ篠達也選手(済1)へスルーパスがつながった。篠選手はチームメイトが見守る中、落ち着いてシュート。ボールはGKの横をすり抜け、ゴールネットを揺らした。その瞬間、イレブンの喜びは頂点に達する。この2点目により、試合を決定づけた。
 本学はその後もひたすら攻めの姿勢を崩さない。試合終了のその時まで油断することはなかった。スコアは2―0、苦しみながらもトーナメント初戦を白星で飾った。
「思ったより苦戦しました。この内容では力が出し切れたとは言えませんね」と佐藤選手。厳しいコメントとともに、悔いの残る表情がにじみ出ていた。
 この勝利によって、1部の力を見せつけたサッカー部。だが、今後は数々の強豪と戦っていかなければならない。彼らの栄光への挑戦はまだまだこれからだ。(佐藤貴裕