5年ぶりに採用率100%切る 平成20年学習院大学奨学金

 本学では、経済援助および学業奨励のために奨学金制度を設けている。学生は定められた条件に適合すれば学生部に奨学金申請をすることが可能だ。
 奨学金には大きく分けて2種類ある。返還義務のない給付型と、返還義務のある貸与型だ。また、公募制と推薦制という区分けもあり、前者は学生が各自の意思で申請できる。本学の主な奨学金についてまとめると以下のようになる。
【公募制貸与型】
学習院大学奨学金
・実吉奨学金
日本学生支援機構奨学金
 (第一種・第二種)
【公募制給付型】
学習院大学
 学費支援給付奨学金
学習院大学
 海外留学奨学金
学習院大学教育ローン
 金利助成奨学金
【推薦制給付型】
学習院大学
 学業優秀者給付奨学金
安倍能成記念
 教育基金奨学金
学習院
 末松奨学基金奨学金
・関育英資金
 これらの中で特に申請者が多いのは、「学習院大学奨学金」と「日本学生支援機構奨学金」である。公募制貸与型なので採用枠が多く、人気が高いのだ。
学習院大学奨学金」は定期採用枠予算内で貸与を行う。そのため、申し込んだ学生が激増した今年度は、例年のように全員を採用することができなかった。申請者は昨年度の125名から97名増えて222名(学部生183名、大学院生13名、法科大学院生26名)。そのうち採用者は177名で、昨年度と比べ52名増となっている。
 また、例年とは違う傾向として、新入生の申請が多かったことがあげられる。申請者の増加を受けて学生部委員会は、規定に則った資格審査を行った。今年度の採用方針については、なるべく多くの申請者を採用するという目的を持ちつつ、慎重に取り決めた結果であるという。
 一方で「日本学生支援機構奨学金」は、例年通り高い採用率を維持している。昨年度の494名をやや下回った申請者数は466名で、うち採用者数は昨年度と同じ437名だった。
 奨学金を出願する際には、一定の「家計基準」や「成績基準」に達さなければならない。貸与型の奨学金を申請する上で多少条件を満たしていない場合は、学生部にて相談を受け付けている。ただし、貸与型の奨学金は卒業、もしくは修了後に返還の義務がある。奨学金の目的を正しく理解した上で借りることが重要だ。

奨学金の利用状況

 平成20年度「学習院大学奨学金」および「日本学生支援機構奨学金」の申請者数と採用者数が発表された。本学が独自に設置している奨学金制度である「学習院大学奨学金」は申請者数の急増により、4年連続で100%だった採用率が80%程度にまで低下した。それに対して「日本学生支援機構奨学金」においては、昨年度を上回る結果となり、依然として高い採用率を保っている。

 大学新聞社の社員は、個人用の名刺を持っている。白い厚紙に名前と連絡先、さらに本学の桜の印章が刻印された、なかなか立派なものだ。入部の折、初めて自分の名刺を手にした時の嬉しさは、今でもよく覚えている。
 ところで新聞社の性質上、名刺交換は社員にとって日常茶飯事と言っても過言ではない。私自身、取材や広告取引の際、あるいは映画の試写会場においてなど、いろいろな場面で名刺の交換を求められてきた。結果、この2年半の間に私が先方から頂いた名刺は30枚を超える。もちろん、枚数の多寡は問題ではない。年齢や職種が様々な人と、大学の枠を超えて関わるという「経験」を積めたことが重要なのだ。
 普段の生活では、会う機会のない人と言葉を交わす。その貴重な時間は、大学新聞社に所属していたからこそ実現できた。そして今、私の手元にある数々の名刺は、そこで出会った人々との「縁」の証となっている。引退を控えた私にとって、それは大切な思い出であると同時に、社員としての誇りなのである。(準)

世界で掴んだ勝利の喜び 應援團チアリーダー部 高橋牧子さん(営4)

 試合会場に華を添えるチアリーディング。応援としてではなく、競技として臨んだ世界選手権大会に対する高橋さんの想いは計り知れない。
 新体操や体操、水泳といったスポーツをしてきた高橋さんがチアリーディングに出会ったのは中学3年生の時であった。憧れから始めたというチアリーディングは、彼女の性格に大きな変化をもたらした。かつては悩み事があっても人には相談せずに、自分で解決していたと過去を振り返る高橋さん。活発なことが好きではなかったようだ。しかし、「今では何事にも前向きに取り組むようになり、口で言わなければ自分の考えは伝わらないということも実感しました」とこちらも思わず微笑んでしまう程の明るさを見せる。
 そんな高橋さんが日本代表ナショナルチームの一員として世界選手権大会に出場しようとしたきっかけ。それは大学の代表としてだけではなく、自身の活躍の場を広げるためにも技術を磨きたいという向上心からであった。それでも昨年の1月から始まった選考会では、選手が絞られていく中でなぜ自分が残っているのかという疑問があった。
 16人のメンバーに選ばれた後も不安は拭えず、とにかく必死になりながら日々練習を重ねる。そして2007年11月、日の丸を背負い決戦の舞台に臨んだ。外国の選手たちの迫力に圧倒されながらも、表現力の美しさを武器に2分30秒間を演じ切り、見事優勝を勝ち取った。努力が報われた瞬間だ。
 高橋さんが世界大会を通して学んだこと、それはどんなに辛くても決して諦めないということ、そして仲間を強く想う気持ちであった。全員の心が一つにならなければ、演技は全て土崩瓦解となってしまう。「普段は上下関係が厳しくても、演じるにあたっては、全員が意見を言える環境を築き上げていきたいですね」と部活動へ対する真剣な思いを述べた。
 これからの季節、スポーツ観戦をする機会も増えることだろう。今度試合を見に出かけるときには、是非とも選手たちの傍で勝利を願い、輝き溢れる笑顔を放つ彼女たちの姿にも注目してもらいたい。(橋本茉莉菜)

力出せず苦杯 バスケ部女子

 5月11日、立教大学新座キャンパス体育館にて、関東大学選手権が行われた。今回の対戦相手は都留文科大である。
 試合は本学の先制点で動き始め、出だしは優勢で進んでいった。ところが、第1クオーターの後半になると相手の固い守備に苦戦し、なかなかシュートが決まらなくなる。逆に連続で得点を許してしまい、第1クオーター終了の時点で11―23と差をつけられた。
 第2クオーターでは相手に先制されるが、石原由理選手(営1)が力強く攻めて、久しぶりの得点が決まる。チームは流れを掴みかけたが、都留文科大の素早い対応にシュートチャンスを潰されてしまう。攻めきれない本学は、第2クオーターの間わずか8得点にとどまりスコアは19―44。これまでの点差がさらに広がってしまった。
 その後の第3クオーターの初め、西谷美由紀選手(済3)のスリーポイントシュートが見事に決まる。この点がきっかけとなり、反撃が始まるように見えた。しかし、本学は試合開始時の勢いを取り戻しつつあったものの、リバウンドが取れず、点も挙げられずにこのクオーターを終える。
 第4クオーターでは、苦戦していた相手の守備への対策が機能し、得点する場面も見られた。特に西谷選手、森田夏美選手(心2)は積極的な動きで、良い流れを作る役割を果たす。だが、前半の出遅れが響き、追撃及ばず50―80で敗戦となってしまった。
 試合後、「互角に戦いたい相手だったのでとても悔しく思います。この気持ちを今後に活かしていきたいです」と結果を受け止め、意気込みを語ってくれた鈴木ひとみ主将(営4)。今回の試合を糧にした、一年生を加えたチームの今後の活躍に、大いに期待をしたい。(原田富美子)

首都大に競り勝つ 水泳部男子

 5月11日、日本体育大学にて、第12回東日本リーグが行なわれた。今回の対戦相手は首都大学東京だ。
 本学は第1ピリオドの開始と同時に、積極的に攻めていく。すると4分、本学の坂部昂人選手(法3・たかひと)がロングシュートを放ち、見事に先制点を挙げた。そして本学はさらに1点を追加。相手の反撃を1点に抑え、このピリオドを2―1と順調に終えた。
 第2ピリオドに入っても、試合の流れは本学にあった。まず森本龍児選手(法3)が、相手のディフェンス3人をものともせず、真正面から鋭いシュートを放ちゴールを決める。本学はその後も正確なパスを起点にしたカウンターで、3点を加えた。ところが、一瞬の隙を突かれて、立て続けに3失点。前半戦を6―4で折り返す。
 陣地を入れ替え、試合は第3ピリオドへ。開始直後に1点を奪われてしまうが、その後キーパーの福井博隆選手(法3)が好セーブを連発。逆に終了間際、森本選手の絶妙なパスを受けて、石山大祐選手(営4)がゴールネットを揺らす。このまま7―5と本学が2点のリードを保った。
 最終の第4ピリオドでは、互いに1点を取り合う、目まぐるしい攻防が繰り広げられる。残り時間が30秒を切り、2点リードのまま試合が終わると思われたが、首都大に強烈なシュートを決められ、1点差に詰め寄られる。そして試合終了まで残り2秒の時、同じ相手選手がまたも強力なシュートを放った。しかし、森本選手が至近距離から執念で止め、試合の終わりを告げるホイッスルが鳴る。終始チームプレイによる攻撃で首都大の優位に立った結果、本学は追いつかれることなく8―7で勝利を収めた。
 試合後、磯山広幸主将(史4)は「先に点を取れたことが良かったです。チームが非常に団結していたのも勝因ですね。しかし、終盤に選手たちの動きが遅くなるにつれて、体力が足りないことも実感しました」と語った。また、今後の目標について「学生リーグで勝利し、全国大会へ出場します」と力強く話してくれた。この自信にふさわしい活躍が見られることだろう。(溝部耕大)