学び多き敗戦 アーチェリー部

 去る12月11日、筑波大学アーチェリー場にて、日玉筑学新人戦が行われた。各大学の1年生のみが出場するこの大会。指がかじかむほどの寒さの中、彼らは戦い続けた。
 今大会は、50mと30mから1人それぞれ36射、合計72射の総得点を人数分で平均した結果で争われる。そのため、序盤からチーム全体で得点を伸ばした日体大が独走態勢に入った。そうなると、本学の相手は残る2校。つまり、玉川大と筑波大に絞られた。
 しかし、本学は前半から出遅れる。選手たちは時おり高得点を出すものの、肝心の安定感がない。個々人のスコアにムラがあり、なかなか波に乗れなかった。
 そんな状況下でも、庄内隆一選手(政1)は集中を切らさない。彼の目はただ一点に向けられていた。そして放たれる力強い矢。そのまっすぐに伸びた軌跡は、確実に的の中心をとらえていく。そんな庄内選手の活躍により、3大学の勝負は熱を帯びていった。
 試合も終盤に入り、少しのミスも許されなくなる。会場が緊迫した空気に包まれ、選手一人ひとりの顔にも緊張が見え始めた。
 だが、選手たちへの声援がそれをかき消す。応援に支えられた彼らは、着実に調子を上げていく。それでも出だしのミスが響いたのか、筑波大を上回ったものの、玉川大には競り負けてしまった。
「開始直後は固く、みんな実力が出ていなかった」と分析する永島和之主将(物3)。精神面での課題が浮き彫りになった形だ。
 この試合は3位に終わったが、全員まだまだ発展途上。これから一戦ごとに成長していくに違いない。いつの日か、一回り大きくなった彼らに会えることを期待したい。(嶋先伸人)