堂々の3位入賞 ボート部

 8月12、13日の2日間、第56回東日本選手権競漕大会が戸田公園にて行われた。今大会は社会人も参加したということもあり、レベルの高い内容となった。本学からは井口泰宏主将(営4)、横堀翠選手(仏3)の2名が参加。試合は6名1組で競い合い、その中で1位の者だけが決勝に進む。そして、2・3位の選手が敗者復活戦にまわるという形式だ。夏の日差しが照りつける中、運命のレースが始まった。
 予選1組目に入った横堀選手は、目の覚めるようなスタートダッシュを見せる。勢いそのままに後続を突き放し、トップに躍り出ると、その後も他を圧倒。相手に付け入る隙を与えず、4分17秒49という素晴らしいタイムでゴールし、決勝進出を果たした。
 次に、井口主将の出番がやってきた。試合前に井口主将は、「順位を目標とするのではなく、ただ上を目指そうと思います。またこの大会は、インカレ入賞という目標に向けての最終調整の意味を含んでいます。そのため、ここでコンディションを整えておきたいです」と意気込んだ。
 スタート直後、出遅れた井口主将は、他の選手に先を越される状況になってしまう。進行方向に背を向けてボートを漕ぐため、前を行く選手が見えないというプレッシャーが襲ってくる。それでも、井口主将はひたすら漕ぐことだけに集中し、追い抜くことを信じ続けた。後半から猛烈な追い上げを見せ、1位のクルーにあと少しの所まで詰め寄る。だが、その後の一歩が及ばず、2位で予選を終えた。
 こうして、翌日の敗者復活戦に賭けることとなった井口主将。「怪我明けではあったものの、調子は悪くなかったです。タイムには納得していませんが、理想的なリズムで漕ぐことができました。次の試合にむけて、闘争心を維持していきます」と語ってくれた。
 大会2日目、井口主将は敗者復活戦に挑んだ。レースでは、スタート時に開いた差をなかなか縮められず、終止先頭の選手を追う展開に。健闘するも最後まで逆転することができず、惜しくも2位。決勝進出には至らなかった。
 しかし、横堀選手が決勝戦にて素晴らしい快挙を達成する。ひと漕ぎを長めに取ることを意識してレースに臨んだ横堀選手は、序盤からスピードに乗り、上位陣へ食らいつく。終盤で競り負けたが、3位をキープし、見事表彰台に足を乗せることができた。
 横堀選手が力を出し切り入賞。そして井口主将が調子を取り戻したことは、今後への大きな弾みとなったに違いない。勢いづく彼らの先には、インカレという大舞台が待っている。(下里豪平)