頂点へ辿り着く 駅伝男女

【22日 駅伝コース】
 四大戦の花形ともいえる駅伝が今年も大いに盛り上がった。四大戦の駅伝は、キャンパス内に設けた1・5kmのコースを女子は1人2周、男子は4周する。そして4人1チームで各校から2組出場し、合計タイムを競い合うという形式だ。昨年の本学は男女共に成績が振わなかったため、今年こそは意地を見せたいところである。
 晴天に恵まれた中、最初に女子のレースが始まった。序盤から、本学Bと成城Aが激しい1位争いを展開。片方が差を広げては、肩を並べ、また追い抜く。展開の読めない緊迫したレースが続いた。
 そんな中、本学Bの2区、笠井絢子選手(政3)が素晴らしい走りを見せた。成城Aに1周目で追いつくと、2周目では独走状態に。膠着状態だった上位から一歩抜け出し、勝負の流れを呼び込んだ。すると、笠井選手の健闘は本学Aにも伝わる。本学Aも徐々に順位を上げていき、本学A、Bと成城Aによる三つ巴の戦いとなっていった。そして、首位争いの勝敗は第4走者に託された。本学Bのアンカーである猪鼻ひろみ選手(政4)は、「皆がつなげてきた1位を何としても保ち、ゴールしようと思いました」と自分の走りを振り返る。追いすがる成城Aを振り切り、1位でゴール。本学Aも最後に成城Aを抜き去ると、本学は堂々の見事1、2位独占を成し遂げた。
 女子の優勝に会場が沸く中、男子駅伝もスタート。チームリーダーの及部一仁選手(営1)は「ベストを尽くすことが一番大切ですが、何よりも駅伝を楽しむことを大事にしたいです」とレース前に語っていた。
 1区は本学Bの中山直樹選手(物3)が区間賞の走りで、本学Aと共に上位陣を引っ張っていく。だが、3区で成城Aが突き放しにかかると、両チームとも苦しい展開を強いられた。本学Bは1位争いから脱落し、優勝は本学Aと成城Aに絞られる。
 成城Aに大差をつけられた状態で、本学Aのたすきはアンカーの及部選手に渡される。そして、ここから及部選手の大活躍が始まった。他を凌駕するスピードで成城Aに追いつき一気にトップに躍り出ると、相手の追走を全く許さない。他大学との圧倒的な力の差をまざまざと見せつけた。4周目を走り終え、及部選手がトラックに入ってくると、会場は大歓声に沸く。指を天にかざし、ガッツポーズ。逆転優勝という劇的な幕切れとなった。「ただ追い抜くことだけを考えて走りました。うれしくて言葉にならないです」と及部選手は喜びを爆発させていた。一方の本学Bは惜しくも4位という結果であった。
 男女ともに総合優勝という素晴らしい快挙を達成させた本学。来年も同じ感動を味わえることを、期待せずにはいられないだろう。(下里豪平)