自分を見つめ自分と戦う 女子ゴルフ部杉浦まれみ主将(政4)

 現在主将を務める杉浦さんは、大学生になってからゴルフを始めた。それまで彼女はバレーボール部に所属し、球技に慣れ親しんでいた。ところが本学に入学した4月、ゴルフ部の練習に参加したとき、自分の振るクラブにボールが全く当たらないことにショックを受ける。ここで杉浦さんの生来の負けず嫌いに火がつき、それがきっかけでゴルフ部への入部を決めた。2年生の四月には早くもレギュラー入りを決め、主力選手であった当時の主将を目標に毎日練習に打ち込んだ。
 そんな杉浦さんにとって印象深い試合の1つが、3年の秋に行われた団体戦である。団体戦個人戦と違い、自分のスコアがそのままチームの成績に反映してしまう。そのため、安易に攻めることはできず、とにかく堅実なプレーを心がけなければならない。チームでプレーしていること、加えてレギュラーになれなかった選手の応援を背にすることなど、様々な重圧の中で選手達は戦うことになる。毎年本学はBリーグの3位と常に好成績を残してきたが、この大会では1日目を終えた段階で5位と不振であった。だが2日目に杉浦さんは初めて79を
記録し、同時にチームを3位まで引き上げた。大学からゴルフを始めた人にとって70台のスコアを出すことは快挙なのだ。そのことが当時の杉浦さんにとって大きな自信となった。4年生の引退後、新たな主将を決めるときに杉浦さんは自ら立候補し、主将となった。
 ゴルフという競技と杉浦さん自身の関わりについて「これまで3年半ゴルフをやってきて一番感じたのは、自分と向き合うことの大切さです。ゴルフは今まで経験したどの競技とも違い、いつでも自分との戦いでした」と語ってくれた。この言葉は杉浦さんがゴルフから受けた影響の大きさを物語っている。
 現在の目標は、最後の試合となる秋季リーグでチームをAリーグへ昇格させ、個人としては再び試合で70台のスコアを出すこと。そして残された時間で、自分の持てる全てを後輩に伝えることである。今日も、杉浦さんをはじめとするゴルフ部の面々はクラブを振っている。主将として、一選手としての最高の締めくくりを期待したい。(水上諒)