[2面]教職員種目

20日 テニスコート 21日サッカー場・大学体育館】
 学生達の試合が終わったコートやマウンド。そこでは四大戦の隠れた見物、教職員種目が行われている。硬式庭球ソフトボール、バレーボールの3種目に、今年も各大学から多くの教職員が集まった。
 まずは2日目の硬式庭球。4大学3チームずつの総当たり戦で行われるこの試合に、本学からは政治学科の桂木隆夫教授と入学課の及川清治さんのペアが出場した。武蔵大、成城大を相手に、どちらも6―2で白星を手にしていた同ペア。気運が高まる本学は成蹊大との試合に臨んだ。桂木教授の安定したサーブと、及川さんの力強いボレーが、試合の流れを本学に呼び込む。時折、相手の繰り出すネットぎりぎりのサーブに押されつつも、二人の見事な団結力で、際どい局面も粘り強く切り抜けた。最後は相手のミスでポイントを稼ぎ、6―2で勝利。しかし、他チームの成績は思うようには伸びず、結果はあえなく4位となった。
 翌日に行われたソフトボール。1試合目は成城大を相手に13―2で完勝した。次の成蹊大との一戦は、3年連続優勝を果たしている本学の、威信をかけての決勝戦となった。永田学長が見守る中、1回、2回と両者どちらも引かず、無得点のまま進んだ3回裏。4番バッターの蓁々会職員、瀧澤拓也さんがノーアウト1、2塁の場面から2ベースヒットを放ち先制する。その後も打線が繋がり3点を奪った。それを機に一気に波に乗った本学は4回表も死守し、続く4回裏でも追加点を獲得した。その後の5回表を守り通し、結果は5―0で優勝。鮮やかな完封試合となった。そんな大勝利の立役者は、始終マウンドに立ち続け、さらに4打点を挙げた、就職部の笠原敏裕さん。試合後、勝利の決め手を尋ねたところ、「タイミングよく相手からストライクを取れたことが良かったと思います」とのこと。満足げな表情で語ってくれた。
 最終種目のバレーボールでは、武蔵大と成蹊大に今一歩及ばず、どちらにも1―2で負けてしまう。両試合とも接戦が繰り広げられ、体育館は観衆のどよめきに包まれた。3位決定戦の成蹊大との試合では、得点が入るたびに熱い声援が聞こえる。攻防の末、本学は惜しくもセットを奪われゲーム終了の笛が鳴った。同時に、今年の教職員種目は幕をおろす。結果は総合4位という少々残念なものとなった。
 試合終了後、体育館にあったのは駆けつけた応援団に向かい一礼をする教職員達の姿だった。それはまるで甲子園球児のようであり、なんとも言えず感動的な光景である。ここにもまた四大戦の熱き1ページが存在した。来年こそは優勝の二文字を手にし、ほんのり渋い青春に違った色の華を咲かせてほしい。(阿部遙)