さようならピラ校!

 みなさんがお持ちの学生証に描かれていますよね? これまで、我が校のシンボル的役割を担っていた中央教室、通称ピラミッド校舎。学内外問わず、多くの人々に親しまれ続けてきたこの校舎が、今年度中に惜しまれながらも姿を消してしまいます。去年、ニュースにも多く取り上げられていましたね。
 ピラ校は、戦後から建築家として活躍していた前川國男氏によって昭和35年に建築されました。ちなみに、現在でも使われている西5号館などの校舎名がありますよね。これらは、ピラ校を中心にして東西南北にある位置で決められたのです。大学祭の時には真っ白な大きい壁面を利用して、スクリーンに見立てて文字や写真が映し出されたりなどの様々な使い方がされてきたのです。太陽の日差しの暖かいぽかぽかした昼には、学生が辺りのベンチに座る姿も多く見られました。けれども、建築基準が違う昔の建物であり、近年話題になったアスベストが使われていたのです。このような材質上の問題もあって、今回の取り壊しが決定しました。
 ところで、知っていますか? ピラ校があの有名なウルトラセブンに出演していたことを! 1月にはピラ校に別れを告げる一環として、校舎内でそのフィルムの上映会が開かれ、大勢の人が集まりました。実際の建物がなくなっても、映像として残っているのは嬉しい限りですね。ぜひこの機会にご覧になってください。
 また、ピラ校が取り壊された後は、地上11階、地下1階の中央教育研究棟が建つ予定。新しい施設ができると、学内の雰囲気もガラリと変わることでしょう。
 約50年間もの長い間、本学の多くの学生たちが目にしているのですから、その分の思い出が詰まっています。でも残念ながら、ピラ校はもう、使用されなくなってしまうのです。寂しいことですが、新入生のみなさんも本学の学生として、ピラ校には数々のドラマがあったことを覚えておいて下さい。(輝)