岩盤浴でいい汗を!

 今回の特集であるデトックスの効果を実践するべく、昨今流行の岩盤浴を体験してみた。
 岩盤浴とは、45〜50度くらいに温めた天然鉱石の上に横たわり、発汗作用を得る「お湯のない風呂」のことだ。ルーツは湯治の本場、秋田県玉川温泉にある。
 私が訪れたのは、東急東横線反町駅が最寄りの「岩盤SPA Flera(フレーア)」。
 店内は明るく清潔で、初めての人も安心できる雰囲気だ。まず、店員の方が岩盤浴の入浴方法を教えてくれる。それによると1回の入浴時間は15分。そのうち5分間をうつ伏せの姿勢、残りの10分を仰向けになって過ごし、15分が経過したら、浴室を出て5分間の休憩をとる。これを2〜3回繰り返すのだ。説明を受けた後、どちらの姿勢が何分ずつだったかを友人と復習しつつガウンに着替え、バスタオルと飲み水のペットボトルをもらい、いよいよ岩盤浴室へ。
 中に入ると、いくつもの岩のベッドが、ほのかな明りの下に並んでいる。早速、指定された番号の場所にバスタオルを敷き、うつ伏せになる。身体がじわじわと温まってきた。だが、サウナのような息苦しさはない。室温40度、湿度60〜70%に保たれているためだという。初めての人は、なかなか汗をかけないこともあると聞いたが、ものの数分で汗をかきはじめていた。備え付けのヒノキでできた枕から、良い匂いが漂う。スモークサーモンを彷彿とさせる香りだ。そういえば、この部屋は燻製を作る所に似ているな、などと考えているうちに、枕もとの時計は15分の経過を告げていた。休憩をとるために、浴室の外へ。中と外の温度差は20度ほどあるため、休憩室がとても涼しく感じられた。ひどくのどが渇いたので、水を大量に飲む。身体のあらゆるところに汗をかいていたが、さらさらしているため、あまり不快ではない。汗というよりは、むしろ水のようだ。
 約5分間の休憩時間を終え、再び浴室へ戻る。静かに寝転び、ぼんやりと天井を眺めていると、汗が噴き出してくるのを感じた。耳を澄ますと波の音や、ゆるやかな民族音楽が聞こえる。心地よいので、つい眠りたくなってしまうが、眠ることは危険なので寝てはいけない。2回目が終わると、大雨に打たれたかのように汗でずぶ濡れになっていた。
 2回でも十分効果があったが、せっかくなので3回目に挑戦してみた。そして15分後、約60分の岩盤浴は終了。入浴後は、なるべくシャワーを浴びないのが鉄則である。岩盤浴で流した汗は、肌をしっとりさせる適度な皮脂が含まれているからだ。入浴を終え、冷たいお茶を頂きながら、デトックス後の何ともいえない爽快感を味わった。
「Flera」営業時間・・・10時〜23時 料金・・・2500円 Tel・・・045−314−0255※女性専用 (小室真衣子)