演武会

20日 中央教室前広場】
 秋風吹く四大戦初日、空手道部、少林寺拳法部および合気道部による演武会が開かれた。普段接する機会の少ない武道を一目見ようと会場に訪れた観客の期待も高まる。
 最初に颯爽と空手道部が登場。まずは部員全員で突きを、そして学年ごとに型を披露した。激しい動きになっても部員の息はぴったりと合っており、日頃の稽古の成果がうかがえる。その後も、板割り、バット割りなどのパフォーマンスが続いた。その中で最も会場を沸かせたのが、井上慧祐選手(政2)による瓦十枚割りと、片桐未久良選手(政2)による火炎瓦割りである。両者とも悔しくも一度で瓦を全て割り切れなかったが、再度の挑戦で無事に完遂。演じ終えた部員の顔には晴れやかな笑顔が広がった。
 次に会場に現れた少林寺拳法部は、成蹊大、武蔵大と合同で演武を行った。本学の栗山昌弘主将(化3)の号令にならい、3大学の部員が揃って基本の型を行う様は圧巻である。そして、技法紹介と各大学に分かれての演武、乱取りが続いて披露された。拳士が1対1で技の正確さを競う乱取りは臨場感にあふれ、徐々に熱くなる部員たちの攻防に観客の目は自然と引きつけられた。
 会の最後を飾るのは、合気道部である。1年生は基本技、2年生は自由技、そして3年生は徒手変化を順に披露。学年が上がるにつれて、技の種類が豊富になり、体の動きも伸びやかになっていく。そこに、3年間の鍛錬の過程を垣間見ることができた。さらに山内正樹主将(法3)が、同時に部員2人に技をかける多人数掛けで演舞を締めた。相手の1人を務めた大久保敬済選手(法3)は本番前に「この多人数掛けでは、主将が相手の攻撃を瞬時に見極め、そしていかに的確な技を繰り出すかが見所です」と話してくれた。その言葉通り、当日の山内主将は無駄のない動きで次々と相手の技を封じていく。その堂々たる姿に、観客からは惜しみない拍手が送られた。
 今回の演武会の成功に満足することなく、各部活の部員たちは、さらなる稽古を積み、己の技に磨きをかけていくことだろう。まずは、間近に迫った大学祭での活躍に注目したい。(賀来潤恵)