大学に入る前から、心に決めていたことがあった。部やサークルに所属せず、できるだけ学
業や趣味に専念しよう、と。部活動に手を出したら、あれもこれもと欲張って、結局全て尻切れトンボで終えてしまう。それは、中学時代にいくつも兼部をして痛いほど感じた、私の悪い癖だ▼ところが、私は大学に入学してからすぐに兼部をし、さらにアルバイトまで始めてしまった。1ヶ月も経たないうちに、慌ただしい生活に身を委ねることとなった。高校生の頃までとは何もかもが違う日々である▼そんな日々も今や、3年目に入った。いずれも「ものを作る」仕事のため、やり遂げた後の達成感は形に残る。しかしその分、修羅場の重なり合う苦しい場面も、一度や二度ではなかった▼その気になれば、どの仕事もすぐ辞めてしまえたはずだ。だが、私はそうした選択を迫られたとき、必ず「今辞めちゃったらもったいない」と思うのだった。大学生活の4年間は、あっという間に過ぎていくのだろう。それなら、可能な限り盛り沢山の4年間にしてしまおう▼大学生活の折り返し地点は過ぎたが、まだやり残したことは山ほどある。密度の濃かった時間は、後から振り返っても印象深い思い出になるだろう。卒業まで時間の許す限り、良い記憶と結果を残してゆきたい。(篝)