開幕戦、白星スタート ハンドボール部

 4月15日、立教大学新座キャンパス体育館にて関東学生ハンドボール春季リーグ戦が開幕した。昨季に4部昇格を果たした本学の対戦相手は、今まで未勝利の東京理科大。本学は序盤から試合を優位に進め、強豪校に快勝した。この勝利で昨年の秋季リーグ戦から数えて10連勝を成し遂げた。
 試合前、小菅啓介主将(済4)は、「前回のリーグ戦では4部に上がることができましたが、まだまだ満足はしていません。初戦は絶対に落とせないので、やってきたことを全て出していきたいです」と話してくれた。今後を占う大事な一戦を前に、小菅主将は強気な姿勢を崩さなかった。
 試合開始と共に、本学は流れを引き寄せる。正確なパス回しで相手を翻弄し、シュートチャンスを次々とものにしていく。開始5分と立たないうちに5点のリードを奪った本学は、試合の主導権を握ることに成功した。
 このまま早々と勝負を決めてしまいたい本学。だが、相手も落ち着きを取り戻し、徐々に追い上げられる。ペースを掴まれたかにも思われたが、この嫌な流れを即座に止めたのが中川浩亮選手(済2)であった。中川選手は相手のファウルにより得たペナルティスローを冷静に決め、再び点差を広げた。
 前半も半ば頃から次の展開が読めない時間帯が続いた。本学は連続して得点を決め、勢いに乗ったかと思うと、一瞬の隙を突かれゴールを奪われる。結局、18―14と開始直後のリードを守る形で前半は終了した。
 何とかして相手を突き放し、勝利を確実なものにしたい本学は、後半が始まると積極的な攻勢に出る。再開後すぐに速攻から稲山雅郁選手(法2)がゴールを決め、チームを勢いづける。その後も着実に得点を重ね、最大8点まで点差を広げた。この猛攻の中枢を担っていたのが小菅主将である。通算5回の得点王に輝いた抜群の経歴を誇る小菅主将に、相手ディフェンスは当然マークを集めてくる。そこでフリーになった選手にパスを回してチャンスを演出し、攻撃の基点となったのだ。
 守備の局面でも盛山由浩選手(数2)を中心としたディフェンスで、相手の追い上げを許さない。ここぞという場面での集中力も冴え渡り、ペナルティスローのピンチもゴールキーパーの藤嶋弘晃選手(政2)が2度乗り切る。終盤にミスから失点するシーンがあったものの、最終的に34―28で初戦を制した。終始リードし続ける会心の試合運びであった。
 小菅主将は「落ち着いてプレーすることができました。個人のレベルが上がったとともに、チームのレベルもひとつ上がったと思います」とこの試合を振り返る。しかし、「内容的には10点差以上つけられた試合でした。途中、気が抜けてしまったところもあり、無駄な失点が多かったです」と反省点もあったようだ。
 重要な開幕戦を見事に勝利で飾った本学。結果を残すと同時に内容も伴った試合に、確かな自信を手に入れたはずだ。3部昇格という目標に、また一歩近づいた。(平野健)