有名なことわざに「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」というものがある。何事にも消極
的な私は、積極性という観点からこの言葉を考えてみた。すると、連想される出来事が次々と思い起こされた▼例えば、大学入学直後のオリエンテーションでのことである。まだ友達が少なかった私にとって、知り合いを増やす絶好のチャンスであった。だが、初対面の人と話すのが苦手な私は、結局誰にも話しかけることができなかった▼また逆に、勇気を出して行動してみた結果、後悔したことは一度も無かったように思われる。どの部活に入部しようか迷っていたとき、興味を持っていた大学新聞社のドアを叩いた。このことは現在、生活の中心となっている。今振り返ってみると、重要な決断であったと言えるだろう▼他にも多くの出来事からこのことわざの教訓を、私は身をもって経験してきた。しかし、未だこれらの体験を活かしているとはいえない。積極的な行動をして成功したにもかかわらず、相変わらず消極的な姿勢をとってしまうのだ。そうした中で、先日二十歳の誕生日を迎えた。これを良い区切りとして、今までの自分と決別したい。そのためには、困難な状況に陥ったときにはこの言葉を思い出し、後悔の無いよう積極的な行動を心がけたい。(志)