デスクの片隅

大学新聞社の社員は、個人用の名刺を持っている。白い厚紙に名前と連絡先、さらに本学の桜の印章が刻印された、なかなか立派なものだ。入部の折、初めて自分の名刺を手にした時の嬉しさは、今でもよく覚えている。 ところで新聞社の性質上、名刺交換は社員に…

編集作業の内に、赤入れというものがある。要は添削であり、自分の記事が先輩や同僚にチェックされるのだ。 自分がまだ新米の頃、その赤入れを先輩からしてもらい、文章を書くことはなかなか難しいものだと痛感した。この作業には様々なルールがあり、それら…

「何とかなるさ」これは私の好きな言葉の1つである。苦境に立たされた時も、今までこの精神で幾度となく乗り越えてきたように思う。しかし、この考えは大きな失敗に繋がることもある。 10、11月は、新聞社にとって最も忙しい時期だ。連日の取材から疲労…

自分の代の人間が部の中核を担うようになり、私もようやく責任を自覚し始めた。そうした中、いつも念頭においておきたいことがある。誰かに仕事を任せる際には、相手を信頼するというものだ。 人に何かを頼む時、私はなんとなく不安を感じてしまう。自分のや…

締め切り日1週間前。この期間に入ると、我々新聞社員は夜遅くまでの編集作業を強いられ る。黎明会館の閉館時間である10時半まで残ることもざらだ。そんな過酷な状況下で、私が最も危惧していること。それは疲労の蓄積である。締め切り前の我々は、焦りとい…

私には大学新聞社に入ってから身につけてしまった癖がある。それは「どんな記事でもコラム仕立てにしてしまう」というものだ。スポーツ記事を書く際も企画ものの時も、自然とそうなってしまう▼癖になっていることに気がついたのは昨年の秋。原稿をチェックし…

デジタル三種の神器のひとつとして、世間に定着したデジタルカメラ。大学新聞社に2台し かないこのカメラを、部員はまるで宝器のように取材へ持っていく。輪郭がくっきりとした写真は、特にカラー印刷の紙面で人目を引くようだ▼私達がデジカメを好む理由は…

学習院大学新聞社は前期で3年生が引退し、代替わりとなる。これまで編集活動を率いてきた3年生が引退してから、2ヶ月近く経った。この9月号が発行される頃には、新しい編集体制にも馴染んできていることだろう▼納会で印象に残った先輩の言葉がある。「こ…

毎回、新聞を作る期間になると、日常の雑事が疎かになってしまう。部屋の片付けや料理、果ては講義にまで支障をきたすこともある▼原因は理解している。一つには、複数の事柄に同時に集中できないという私自身の性格によるもの。もう一つは、いつアイディアが…