多岐に渡る発表 地学研究会

【全日 北1―405】
 毎年恒例の地学研究会によるプラネタリウムが、今年も開催された。今回のテーマは「秋と冬の星座」と「黄道12星座」だ。来場者に今の季節の星に興味を持ってもらうためと、有名な星座の位置と形を学んでもらうために企画されたという。
 会員が夏から準備して覚えたナレーションを聞きながら、ドーム型の星空を見渡していく。ギリシア神話を分かりやすく交えた解説は、子供からお年寄りまで幅広く楽しめるものだった。驚くことに、この上映機材は、全て手作りだそうだ。「普段なかなか見られない星々を、このプラネタリウムを通して知ってほしいですね」と会員の山元美紀さん(史2)は語る。極上の星を眺める15分間。広大な夜空に、ゆったりとした時間が流れた。
 さらに、展示コーナーも人気を集めていた。これらは、会員が3つの班に分かれて、それぞれ調査・研究をしてきた成果である。まずは天文班。天体の模型や、会員自らが撮影した天体写真について紹介する。満天に輝く星が美しかった。次に、気象班では手製の機械で竜巻を発生させる実験を行っていた。この装置により、煙がたちまち竜巻へと変わる。その光景を目の当たりにして、自然の脅威を実感。そして、地質班は地球の大陸プレートと化石の出来方にまつわる発表だ。化石の複製の展示など、古代ロマンを感じさせる内容である。どれも専門的な分野だが、誰にでも理解しやすい工夫がされていて、楽しく学ぶことができた。また、その場で質問に応じてくれ、新しい発見ができる環境であった。
「今後、さらにプラネタリウムをリニューアルする予定です」と会員の和田孝雄さん(史2)。来年も、たくさんの人々に地学の面白さを伝えてくれることだろう。(木村明子)