終始波に乗れず ハンドボール部

 4月20日、関東学生春季リーグ3部の試合が、立教大学新座キャンパス体育館にて行われた。相対するのは、前回の対戦では終盤の追撃及ばず、惜敗を喫した拓殖大である。そのため本学は、最初に守備を固めた上で、速攻を狙う方針を掲げてこの一戦に臨んだ。
 まず、先手を取ったのは本学であった。向村省紀選手(済2・さきむら)が倒れこみながらもシュートを放ち、先制点を決める。ところがすぐに逆転を許すと、その後は苦しい展開が続く。本学も中川浩亮選手(済3)を中心に攻撃を仕掛けるが、得点しては失点するという流れのまま、なかなか追いつくことができない。さらに前半の半ば、守備に綻びが生じたところを突かれ、立て続けに失点を許してしまう。背負ったビハインドは、最大で8点。本学は巻き返せないまま、15―22で前半を折り返した。
 だが後半に入ると、一転して本学が主導権を握る。ここで輝きを見せたのが橋本卓也選手(物1)だ。開始早々の得点で勢いづくと、10分過ぎには高い位置で相手からボールを奪取。そのままゴール前へ独走し、キーパーと一対一を迎えると、これを落ち着いてゴール左隅へ突き刺した。さらに中川選手が強引なドリブル突破からシュートを放つなど、本学は怒涛の攻撃を見せる。守備においても、稲山雅郁選手(法3)が献身的な働きを見せ、相手に自由を与えない。そして冨山高澄選手(済1)の得点により、ついに4点差にまで詰め寄った。
 このまま一気に逆転を狙うも、好機を活かしきれない場面が次第に目立つようになっていく本学。すると、流れは再び拓殖大へ傾いてしまう。こうして一度は詰めた点差が再び開き、28―37というスコアで敗戦を迎えた。
 試合後に「最も重要だった守備がうまく機能せず、攻撃にも多くのミスが出てしまいました」と語った阿部豪幸主将(法4・たけゆき)。その表情からは、悔しさが滲み出ていた。しかし、「まだ初戦です。この反省を活かし、今後の試合を戦っていきます」とすでに気持ちを切り替えていた。大いなる目標へ、本学がこれからどんな戦いを見せてくれるのか、目が離せない。(宮川雅志)