四大戦で堂々の優勝 弓道部男子

 6月3日、成蹊大学弓道場にて四大戦が行われた。今回は麻疹の流行で成城大が出場できず、本学・成蹊大・武蔵大の3校でのリーグ戦となった。昨年の大会で優勝した本学は、この試合でも勝利して貫録を見せたいところ。この日のために懸命に稽古を積んできた本学の士気は高い。また、成蹊大学は幾度も足を運んだことのあるメンバーにとって、慣れ親しんだ会場である。本学選手は落ち着いた気持ちで大会に臨むことができた。
 ところが初立で、本学は早くも苦境に立たされる。6人が4射ずつ放ち一巡する規程の中で、的中したのは8射のみ。リラックスしすぎた気持ちが仇となり、適度な緊張感を作り出せなかったのだ。しかし成蹊大、武蔵大も同様に立ち上がりでつまずき、本学と他大学との差は微々たるものであった。多くの選手が実力を出せない中、田井中伸介選手(法3)が流れを変えるべく奮闘。安定した狙いで続けざまに的を射る。これに触発された他の選手たちは、再度気合を入れて態勢の立て直しを図る。
 3立目、ついに本学のエンジンがかかり始めた。仲川輝選手(化2)が交代で出場し、見事な気迫を見せ連続で的中させる。「切り替えが上手くいきました。皆に集中力がみなぎりましたね」と振り返る東暁男主将(日3・あきお)。山口義弘選手(政3)も、8割命中の健闘で初立の雪辱を晴らす。両選手のこの活躍により、静寂の中さらに闘志を燃え上がらせる本学選手たち。流れを掴み、一挙に差を広げた。
 終盤、他大学の的中率が低い中、本学は勢いを維持し一気に畳み掛ける。失敗を恐れず、余裕をもち的を射抜いていく。結果、本学は120射中71射的中で、成蹊大の58射的中、武蔵大の59射的中に対して、大差をつけての優勝となった。
 東主将は「練習の甲斐あって、我々のペースで試合をすることができました。しかし、全員がもう1本を多く狙えたと思います。今後はただ勝利に満足せずに、最後の1射まで気を抜かないようにしたいです」と試合後に反省点を語った。本学の飽くなき修練は続く。(澁谷毅士)