学生向けのEQテスト

 EQテストは現在、多くの場面で活用されている。しかし、このテストがどういったものか知らない学生も多いのではないだろうか。ここでは、学生EQセンター〈http://www.stueq.com/〉が提供するスチューデントEQ診断について紹介しよう。
 スチューデントEQ診断はEQ理論に基づき、大学生協及び株式会社イー・キュー・ジャパンによって共同開発された。これは、学生を対象とするEQテストのことで、EQ能力の特性、つまり心と行動の癖を調べるためのテストである。大きく分けると「心的知性」「対人関係知性」「状況判断知性」の3つの知性を測ることが出来るのだという。
 前述の心的知性とは、物事へ取り組む際の根気やストレスに対する耐性などを反映し、自分の感情を捉える能力のことである。また対人関係知性とは、主に自己表現力や人と接する時の姿勢など、自分の考えを相手へ的確に働きかける能力のことを指す。そして、状況判断知性とは、自分と周囲の関係を客観的に判断することや、相手の気持ちを正しく読みとる能力のことを表している。
 テストで項目ごとに細かく測定された診断結果は、自分自身の課題や目標を見つけるのに役立つ。その自己分析こそが、自分の持っている能力をより効果的に引き出すことに繋がるというのである。
 診断された結果はレーダーチャートによりビジュアルでも表現されている。そこで、一つ注意点がある。この結果の数値はただ高ければ良いと言う訳ではないということだ。例えば、社会性を測る項目で数値があまりに高い人は、他人の目を気にし過ぎてしまう。結果として、自分の思いを抑え込んでしまうことになりかねない。何事もバランスが大切なのだ。
 また、スチューデントEQ診断は他にも、学生にとって有益な情報を提供してくれる。自分の希望する職種の平均的なEQ能力と自身のEQ能力を比較し、その職種を目指す上での弱点を知ることもできる。他にも、希望する職種を目指す上での具体的な対策や、テストの結果から見た適性の高い職種などがリストアップされている。これは、将来の就職に不安を抱えている学生にとって、打って付けのテストと言えるのではないだろうか。
 これから社会に出る上で、自分について知ることは今まで以上に欠かせなくなってくるだろう。短い大学生活を有意義に過ごすという意味でも、一度このスチューデントEQ診断を受けてみたらいかがだろうか。自身を見つめ直す良い機会となるかもしれない。(増井亮太)